自然な風景
★★★★☆
この方の作品は今まで、人物は記念写真のよう、鉄道を含む風景写真は構図がいまいち(意図のわからないピンぼけ写真や画面いっぱいの車両など)と、
表紙を見て買うたびに中身にがっかりさせられてきたのですが、今回は素晴らしい。
以前住んでいた土地の写真を見ても、日常風景がそのまま切り取られた感じで、往事をしのんでとても懐かしい気持ちにさせられました。
ですから、行きたいけれど行けない土地の風景を写真集で楽しみたいという方は満足できる内容だと思います。
ただわずかですが、前述のいまいちな写真と「汽車通生」とはおよそ関係ない観光地からの構図が混ざっていたのにちょっと興ざめで、星一つ減です。
本当に、なつかしくて愛おしい
★★★★★
自分は汽車通じゃなかったけど、高校3年生のころ付き合ってきた彼女は汽車通でした。
あの頃の、夕方の町の風景や匂いを思い出して、切ない気持ちになりました。
こんなにもなつかしくて愛おしい気持ちになれる写真集は初めてです。
懐かしい写真
★★★★★
札幌なんで実際の経験は無いけれど、
この写真の中には、北海道の青春がある。
109もH&Mも無いけれど、
友達に会える駅がある。
本当は、これだけで充分なのに、
その時、当事者は、あまり気づいていない。
矢野さんは、その時を切り取って、見せてくれている。
一番、胸が一杯になった写真は、
吹雪の歩道を歩く男子三人。
二十数年前、俺もああやって雪の中を歩いていた。