Philharmonic or die
価格: ¥3,045
くるりがライヴアルバムをリリースするなんて、ライヴ自体が記録され
て然るべき実験でなければ有り得なかっただろう。そうした意味で、
スタジオ盤とはまた違うオリジナリティを堪能できる。パシフィコ横浜
の、壮大で普遍的なエンタテインメントの幕開きを思わせる、「ハイリ
ゲンシュタッド」やベタ過ぎるエンディングさえも号泣の「ブレーメン」、
どこか荒涼とした思いさえ、5,000人規模で共振させる「GUILTY」、
音楽の旅をさすらい続ける意味を深化させた「WORLD'S END
SUPERNOVA」など、人間が調和(ハーモニー)に溶け込んでゆく
美しいドキュメント。それは編成的には対照的な京都・磔磔公演すら
同じなのである。(石角友香)