あのウッドストックにほど近い、ニューヨーク州キャッツキル生まれのシンガー・ソングライターによる2004年のデビュー作。シングル「フォロー・スルー」を筆頭に、シンプルなゆえにハートが伝わってくるヴォーカル・アルバムとなっている。マイケル・ウォード（ウォールフラワーズ、ショーン・マリンズ他）、ジョーイ・ワロンカー（ベック、R.E.M.他）ほか腕利きミュージシャンをバックに従え、すでに自らの世界観を確立させながらもデビュー作ならではの新鮮な歌声は、聴く者の心を映し出す鏡のようだ。ギャヴィン自身によるピアノも簡素ながら説得力を持ち、“21世紀のビリー・ジョエル”との呼び声にも、文句なくうなずけてしまう超新星。（山崎智之）