本書の中では
’~禁止令’のタイトルのもとに様々語法などを
紹介しています。
間違いの文として紹介されているのをみても
「あれ、これってどこが間違いなのだろう??」
と思うこともしばしば。
それだけ、自分の英語が毒されているんだと気がつきます。
ぜひ、本書の禁止令をマスターしネィティブの感覚に
近い英語を使えるようになってください。
しかし,次の2点により全面的な賛成を躊躇してしまいます.1点目は,正確さに厳密すぎる点です.come acrossは,人と「偶然出会う」というような文脈では用いない方がよいという主張は,私には一般的なものとして受け入れることができません.コミュニケーション上で重大な誤解を生むとは思えないですし,これを誤りだと言い切るのは,現在の言語使用の状況が許さないでしょう.generousについてなど,これに類似した記述が散見されます.
2点目は,「<発信型英語>」(少し古い言い回しですね)への誤解です.発信してゆく時には,瑣末な誤りを過剰に意識するのではなく,積極的に英語を使っていく中で正確性を高めてゆくことが重要であるとの主張は随分前からなされていると思います.learning偏重からacquisitionへとシフトが移りゆく中,細かい知識への注意を強調する本書の姿勢には賛成しかねます.
以上の理由で,著者の掲げた「本書が無意味な<受験英語>の撲滅と,日本の英語教育の発展につながれば」という目標は,少し的外れな気がしました.十分に英語の力のある人が,ブラッシュアップに使うにはいいかもしれませんが.