Brighter Day
価格: ¥684
最初のブルーノート・レコードでの録音から4番目にあたるこの録音で、ギタリストのロニー・ジョーダンはよりメインストリームの方向へ動いた。ヒップホップやラップの要素を最小限に抑え、控えめでストレートなジャズのアプローチを好んでいるが、それはジョーダンが手本とするウェス・モンゴメリーを思わせる。アシッドジャズ・ファンの中には眉をひそめる人もいるかもしれないが、この73分の逸脱はおおむねポジティブで、地味ながら魅力的だ。ロンドン出身のジョーダンは考え深く表現力に富んだプレイヤーであることは、特にパット・メセニー風のポップジャズや(「Two Worlds」「Rio」「Seeing Is Believing」)よりメインストリーム趣向の「5/8 in Flow」に顕著だ。リスナーの中には『A BRIGHTER DAY』が、ともすれば無害で退屈なスムースジャズに陥っているように感じる人もいるだろう。だがそれをしのぐジョーダンの創作力が、このアルバムをいい作品にしている。「Aftermath」「Mackin'」で聴けるソフトでスウィートなグルーヴを聴かせる、「Mystic Voyage」でのビブラホン奏者ロン・アイヤースの生き生きしたプレイ、「New Delhi」での巧妙なフィンガープレイなど、聴かせどころに注目したい。(Terry Wood, Amazon.com)