はじめての茶の湯―作法ともてなしの心が身につく (小学館フォトカルチャー)
価格: ¥1,575
「茶の湯」と聞いて、どんなイメージが浮かぶだろうか。堅苦しそう、難しそう、細かいことにうるさそう…。でもそう感じるのは、あの伝統ある世界の真の楽しみを知らないからでは?抹茶をたてて客にすすめるために、茶の湯ではいろいろな趣向を凝らす。花を飾り、書を掛け、侘(わ)びた茶碗に美しい漆器の数々。和服を着て、季節感あふれる和菓子を味わい、手の込んだ懐石料理を作法にのっとっていただく。そういうお抹茶以外のことが、実は習う人がそれぞれに感じているお茶の魅力でもある。おまけに稽古を重ねるうちに、美しい立ち居振舞いと人前に出ても恥ずかしくない礼儀作法の一般常識、そしてもてなしの心が自然と身についてしまうのである。なるほどあの決まりごとの多さは現代生活には異質である。でもそんな異次元の世界に身をおいてみて、「忙しい日常だがここへ来るとホッとする」と言う人が意外と多い。
本書では、第1章で茶の湯の舞台ともいうべき茶事・茶会を、第2章ではさまざまな茶道具、第3章ではお稽古の実際を、ふんだんな写真を用いて初心者向けにわかりやすく紹介した。第4章では茶の湯の心と歴史について解説。巻末にはお稽古を始めてみたい人のための情報もある。(家永光恵)