本書は、コーパス「言語学」の本というよりも、コーパスやコンコーダンサーを英語学習に利用するためのヒント集という感じの本です。

「コーパス」というのは（最近ＮＨＫ教育でもやっているので、知っている人も多いと思いますが）、実際に使われた英文のデータベースで、コンコーダンサーというのは、コーパスから特定の単語を含む文だけを探しだす、というような機能を持ったアプリケーションのことです。

この本には、さまざまな研究機関で作成しているコーパスや、フリーウェアやシェアウェアとして公開されているコンコーダンサーの、入手・利用方法などが豊富に紹介されており、これが非常に役に立ちました。

類書があまりないことも考慮に入れると、初心者がコーパスを実際に利用する上で必要な情報をうまくまとめた労作と言ってよいのではないでしょうか。