Let It Ripp
価格: ¥993
熱心なスムース・ジャズ・ファンなら、タイトル曲をちょっと聴いただけでリッピントンズだと気づくはずだ。それほどギタリスト兼リーダーのラス・フリーマンが作曲の面でジャズに与えた影響は大きい。しかし一方では、彼の作風、音楽性やバンドサウンドが数多くのミュージシャンにまねされているが故に、リッピントンズ自らのスタイルを保つのが窮屈になっているのも事実だ。今作もリッピントンズらしい1作ではあるが、新鮮な部分もある。フリーマンたちはキーボードのマルチ・レイヤーのパッド・サウンドではなく、売れっ子ジェリー・ヘイのアレンジによる生のホーン・セクションを加えている。また各自のソロは若干過激に(特に「Mr. 3」でのビル・ヘラーのキーボード・ソロ)。アルバムの後半の2曲「Stingray」「17 Mile Drive」では、自由奔放なリッピントンズを楽しめる。まるで「僕たちはこんなこともできるんだぜ」と言わんばかり。でも他の曲は「これがリッピングトンズのあるべき姿。だってたくさんのファンがずっとついて来てくれたんだからね。」という雰囲気だ。(Mark Ruffin, Amazon.com)