タイトルの堅いイメージに比べ内容は平易でわかりやすかったです。英国ファイナンシャルタイムズのビジネスブック・オブ・サ・イヤー２０１０に選ばれたのも納得。社長の平均寿命は、従業員の平均寿命より長い。その理由は、裁量権つまり選択権の大きさの差など実証結果に基づく事実がどんどん紹介されています。

２月２１日のたけしのＴＶでも紹介されていた、ネットでも売れ筋らしい．

どんな人でも意識的ではあれ、無意識ではあれ選択をしていている。ハツカネズミの実験内容・結果には興味深いものがありました。

人は必ず何らかの「選択」をしていますが、それは果たして何の影響を受けているからなのでしょうか。それを心理学として研究しているのが著者です。著者は「ジャム研究」で有名です。簡単に言うと「選択肢が多すぎると選べなくなる。」というジャムの試食を通じた実験結果です。つまり、「商品銘柄が多すぎると購買意欲が減少する。」ということにつながるということでしょう。いろいろ考えさせられます。
本書には、その他にも文化・環境・宗教などによる「選択」の違いと影響度などが事例としていくつもあげられています。

他にビジネスに役立つ心理学研究の本としては、「影響力の武器」（Ｒ・Ｂ・チャルディーニ）が有名です。