キャッチーなメロディ、絶妙なリズム。どの楽曲もテンション高く、一瞬にして聞き手を“別世界”に連れて行き、魅了する。それは巧みに設計された遊園地のようであると同時に、楽しいムードの中に作り手の人生の厚みをも感じさせる、まさに“大人の所業”だ。 子どもの頃に親しんだ楽曲の懐かしさにこのアルバムを手に取る人も多いだろうが、この豊かな音楽性が感じさせてくれるのは、けっしてノスタルジアのみではない。(安川正吾)