まあ、確かに「Avenue Q」は「セサミストリート」を主な元ネタにしたショーだし、劇中のユーモアにはとんでもなく下品なものもある――そう、四文字言葉やパペット同士のセックスが出てくるのだ。しかし、このショーがハートに訴えるものを持っているのもまた確か。その証拠に、「The More You Ruv Someone」は「どうしてみんな仲良くできないの?」という典型的な始まり方をする。また、このショーは大いに笑わせてくれもするのだ。
音楽について触れると、スコアは1970年代のポップを基にしており、これまた「セサミストリート」風だ。人形師のジョン・タータグリアとステファニー・ダブルッゾによって操られる素晴らしいキャストもなかなかの歌を聴かせる。ユーモラスなナンバーからはいかにも笑える要素を引き出し、より正攻法のナンバーにはペーソスを見出している。「子どもっぽいショー」にしては悪くない出来と言えるだろう。(Elisabeth Vincentelli, Amazon.com)