ドラムスが替わり、新たなメンバー構成になったメジャー6枚目。とにかく尋常じゃないテンションとスピード感で間髪入れず攻めまくり、14曲約36分を一気に聴かせる。変拍子エレクトロ・パンクの「Mr.ELECTRIC SHOCK!!」に始まり、“ぴっぴきぴっぴっぴー”という超ナンセンスなコーラスがたまらない「ピーチパイ・オン・ザ・ビーチ」、YMOみたいなオリエンタルなシンセが炸裂する「がんばれミリンダ」、ハヤシが絶叫を繰り返すカオティックなパンクの「スイッチラブショー」まで、とにかく全編が豊かなアイデアの洪水。このアホっぽくて安っぽくいセンスこそポリシックスの真骨頂だし、ソングライティングから演奏に至るまで、すべてにおいて独創的なクリエイティヴィティがみなぎっている。今のところの最高傑作。（小山 守）