ヴィクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』を原作に、ヒロインの少女コゼット（名塚佳織）に焦点を当てたTVアニメーション『世界名作劇場』シリーズのDVD第2弾。第5話「ジャヴェールの疑惑」第6話「コゼットの誕生日」第7話「迷子のエボニーヌ」第8話「お母さんのスカート」の4話収録。前巻に引き続き、ここでも悪徳夫婦の使用人として働かされるコゼットと、その母ファンティーヌ（萩原えみこ）の悲しみが描かれていく。特に第8話で堕ちていく母の過酷な運命は、ファミリー向けとして原作よりも抑えた設定が施されているものの、それでも観ていてつらい。しかし、ここを通過しないとドラマは展開していかないので、ぐっと我慢するしかないわけではあるが、いつも前向きなコゼットの姿や、毎回オープニングとエンディングの透明感あふれる斉藤由貴の歌、そして次回予告の明るい掛け合いにはほっとさせられるものもある。作品のクオリティは高いし、もう少しの辛抱だ。（増當竜也）