Never Take Friendship Personal
価格: ¥1,191
アンバーリンの『Never Take Friendship Personal』のリリースを言い表すのにぱっと頭に浮かぶ言葉はたったひとつ。その言葉とは“驚き”だ。これは真に驚くべきリリースのひとつで、実におもしろく、よく特徴が出ており、できばえもよい。誰にでも教えないではいられなくなる。スウィッチフットの『ビューティフル・レットダウン』(原題『The Beautiful Letdown』)やDCトークの『ジーザス・フリーク』(原題『Jesus Freak』)のように、アンバーリンのセカンド・アルバムも現代の音楽スタイルを押さえているが、それをユニークでエキサイティングなやり方で書き直している。まず功労を称えるべきはプロデューサーのアーロン・スプリンクルで、彼は音楽がスティーヴン・クリスチャンの感情に訴えるアルト・ヴォーカルをかすませるようなことは決してさせない。ジョセフ・ミリガンのギターワークはまさに驚くべきもので、「Paperthin Hymn」、「Runaways」、「Feel Good Drag」といった激しい曲を駆り立てている。また、忘れてはならないのはドラムのネイサン・ヤングとベースのディオン・レックスロートの一貫したロックのリズム。これが常に明確な基礎を築いている。さらに注目すべきは、アルバム全体にわたる知的な曲作りで、クリスチャン・ベースのバンドがいつでもスタジオのドアをくぐる前に信仰を試されるわけではないことを示している。時には陰鬱に、時にはうきうきとしたこのアルバムは、クリスチャン・ミュージックの世界ではまだ新人といってもいいバンドにとって、大きな飛躍になった。広く賞賛される価値のあるアルバムであり、行く先にすっかり目新しさをなくしたこのジャンルに新風を吹きこんだ。(Michael Lyttle, Amazon.com)