2パックの伝説的な作品と限りなく続く熱意は、ヴォーカル担当をスタジオの2・3室から倒れさせた程だ。その後に映画のセットやビデオの撮影、コンサートへ出かけ、翌朝また仕事を再開し、移動時間中に睡眠をとる、といった具合に音楽へ捧げていた。彼の悲劇的な死以来、彼の残したレコーディングされていない作品の中で彼の魂は未だに生きている。彼の母親アフェニ・シャカーはまだリリースされていない彼の作品を公開することにしたのだ。初アルバムが1991年にリリースされ、1996年9月に25歳の若さで殺害されたことを考えると信じられない作品の数々だ。2006年11月にリリースされた『パックス・ライフ』(アマル/インタースコープ・レコード)ではこの素晴らしい時期にレコーディングされた作品再び蘇る。ファンならば気づくだろうが、ほとんどの曲は今まで聞いたことがないものだ。LTハトン、シァマネーXL,スイスビーツ等のプロダクションからのルダクリス、スヌープ・ドッグ、キーシャ・コール、T.I, アシャンティ、ヤング・バック、リル・スクラピー、カール・トマス、アウト・ローズ、ボーン・サグス・ン・ハーモニー、ビッグ・スカイ、パプーズ、らが『パクス・ライフ』に参加した。プロデューサとアーティストは親しい友人から彼の音楽を聴いて育った人々、彼の音楽から影響を受け、元気をもらったという人達までと、幅が広い。10年間の彼の音楽への熱意が可能にしているのだろう。彼の母でツーパック・アマル・シャカー・ファウンデーションの設立者でありこのアルバムのプロデューサでもあるアフェニ・シャカー (トム・ウェイリーと共同で) が語った。「ツーパックはこういったプロジェクトに、人々を送っていると本気で信じています。」2パックの才能は1996年までのアルバムの売れ行きをみればわかるだろう。彼の最近のスタジオ・アルバムである2004年の『ローヤル・ツー・ザ・ゲーム』はポップ、R&B/ヒップホップともに第1位で、プラチナ賞を受賞した。ツーパックのサントラは大ヒットした。2002年の『ベターデイズ』ではポップ、R&B/ヒップホップともに第1位でプラチナをダブルで受賞し、翌年の「アンティル・ジ・エンド・オヴ・タイム」ではトリプルプラチナを受賞した。2000年に「スティル・アイ・ライズ」でポツプ1位、R&B/ヒップポップで1位でプラチナ賞をまたもや受賞した。1998年の グレーテスト・ヒッツはポップ、R&B/ヒップホップでは9回もプラチナ賞をとっている。ツパック・アマル・シャカー・ファンデーション(TASF)は、創造的な能力を伸ばそうとするアーティストの訓練と支援の為にアフェニ・シャカーが設立した。TASFは、教育を通じて表現の自由を支援する環境を促進させ、芸術の源となる活力を提供する場だ。現在はツパック・アマル・シャカー・センター(ジョージア州のファンデーション・イン・ストーン・マウンテンの本拠地)で行われるパフォーミング・アート・デー・キャンプを通じて500人以上の学生が様々な訓練を受けてこのプログラムからの恩恵を受けている。 生徒は創作文、ヴォーカルの技術、演技、舞台デザイン・ダンス・詩・言語・闘争解決等を学ぶことが出来る。『ツーパックは私たちに行き先を教えてくれているの。でもプロデューサーやアーティストやファンの皆さんがいなければこれは不可能だったわ。』とアフェニさんは語る。