繊細さと力強さを両立するUHC-MOSシングルプッシュプル回路
   最小単位の増幅素子で高音質化と高度なスピーカードライブ能力の両立を図るため、大電流型増幅素子UHC-MOSを採用した。UHC-MOSは、電源供給力がバイポーラトランジスタと同等以上の性能を持ち、MOS-FETの音質的なメリットも合わせ持つ理想の素子。このUHC-MOSをシングルプッシュプル構成で搭載し、増幅段のバラツキを解消。繊細な表現力とハイパワーを両立するUHCシングルプッシュプル回路を構成している。この回路の搭載により、音楽の情感を描くデリケートな音から、キレの良いパワフルな音まで、バランスの良い豊かな表情で再現する。

高速・大電流に対応した強力な電源回路
   UHCシングルプッシュプル回路の能力をフルに引きだすため、整流回路には上級機に採用されているショットキー・バリア・ダイオードを採用。高速動作による低ノイズ特性と大電流特性により、力強くノイズの少ない高音質再生を可能にしている。このショットキー・バリア・ダイオードと新開発の高音質大容量ブロックコンデンサーとのコンビネーションにより安定した電源供給を可能にした。

L.C. (Leakage Canceling)マウント・ツイントランスを採用
   磁気回路・巻線それぞれの特性を大幅に改善するツイントランス並列接続を採用。また、漏れ磁束の影響を互いにキャンセルするL.C.マウント方式の採用により、アンプ内のノイズ源であるパワートランスのリーケージフラックスを低減し、高い電源供給能力とローノイズ化を併せて実現している。

パワーアンプダイレクト端子を装備
   他のプリアンプから本機のパワーアンプにダイレクトに入力できるパワーアンプダイレクト端子を装備している。パワーアンプダイレクトの機能はフロントパネルにあるスイッチでON/OFFの切り替えが可能。AVサラウンドシステムでの活用など様々な用途に活用できる。

次世代オーディオに対応するワイドレンジ再生
   実使用時で100kHz再生までの周波数特性を確保している。さらに、低インピーダンス・ボリウムを使用することにより、アンプ内で実使用時に発生するノイズを抑え、高度な分解能を獲得。スーパーオーディオCDやDVD－Audioなど高品位な次世代オーディオに対応するワイドレンジ再生を実現している。

徹底して振動を抑える高剛性セパレーテッド・シャーシ
   独立させたパワーアンプブロック構成や、その他信号レベルの異なる回路もそれぞれのブロックごとにセパレート化した構造をとることで回路間の相互干渉やノイズの流入による音質の劣化を解消した。さらに、振動の影響を受けやすいパワーアンプ部の放熱ラジエータにスタビライザーを追加するなど、各ブロック間の干渉による音質への影響を排除し音場感に優れた再生を実現する。また、メインシャーシは鋼板の厚みを吟味して採用した高剛性シャーシを使用。さらに振動の抑止を徹底するため、パワートランスの取り付け部はトランスベースと特殊素材により構成するなど、強靱な構造のシャーシを実現している。