精神美
★★★★★
本屋で偶然見て、購入を即決。 家で本を開いて驚いた。
普通の日本画、大和絵ではないこと。 人間業を超えた画力に、第一印象は「コンピューターの絵だろう」だった。
「遊び心のある細かい絵」 だけではとても 言い足りない。 どんな言葉を並べても表現出来ない。 見て感嘆する以外にはない。
出陣する武士達の中に ありえない機械が混在する。 江戸時代や、それ以前の時代の人と、現代人が共存する。
時空の狭間にでもありそうな、あって欲しいような世界。 不思議なほど違和感は無い。
赤、緑、紺、紫などの色使いが センス良く配置。
油絵でさえも、水彩、願彩、カラーインク、のようなさっぱりした画材で すうっと色をのせたかのよう。
最も見惚れたのは「線」。 端正な絵柄は、見事な構図と線にあるのだろうか。
気品ある 頼朝の絵。 電柱1本でさえ非凡な絵。
上空から見た構図が多いのも 気持ち良く、見ていて飽きない。 人間ひとりひとり、建物ひとつひとつ、何回見ても 新しい発見がある。
絵に添えたひとことも見逃せない。
絵だけでなく、手作り製作した物の写真もある。 絵と同じく正確で、かたちをつくる「線」全てに緊張感と ほどよい面白味があり、美が宿っている。
まぁ…
★★★☆☆
すごいんでない。体力いると思うし…、いいんでない。
っていうか、その程度かな。発想力の奇抜さは買うけど、世にあふれる漫画家と遜色ないし。
「じゃ、お前がかけや」といわれればやる気がしないんで「無理です」と答えますが。
学生の頃の絵など見ると「機械好きで江戸好き」なだけだと思います。
異才は買うけど…。…これは「芸術」?とは言い難いかな?…。
仕事が細かいっ!面白いだけでなく。
★★★★★
評論家や愛好家の出した解説本などなんかではなく、本人が出した作品集だというところが良い。
あーだこーだやかましい批評・解説は一切無く、本人のコメントにも疎ましい言い訳など全く無い。どう解釈するかは完全に読者の目に委ねられており、自由に見て感じて楽しめる。
以下は本人のコメント
朝顔
『絵の先生から頂いた朝顔を描きました。世話になった方に差上げようとしたら、女房に止められ売りに回されました。
大阪市電百珍図
『此れを描くために大阪には相当詳しくなりました。大いばりで「何でも聞いて」と女房に云うに、「素敵なバーは何処?」と聞かれ絶句しました。女なんて。』
あぁ、それにしても本物が見れないことが口惜しい。この本だって小さい本じゃないけれど、ルーペだって付いているけれど、山口晃の細かい、それなのにエレファントクラスの作品をこのサイズの本で見ようだなんて、限界が・・・。
文具店でちゃんとした虫眼鏡を買えば、もっと細部まで見れるんだろうか。
ユニークさと細やかさが最高
★★★★★
不思議な世界観と見れば見るほどに細かい絵巻に脱帽です。
メカ物と和が絶妙に絡み合っていたり、和的要素や色合いを通して新しい物を表現している作品が魅力的です。
次はモット大きな画集を購入したいと思います。
大好きです!山口晃!!
★★★★★
随分昔、卒業製作を見たときから惚れ込んでます。グループ展でのこたつ派でのDMが煮詰まってしょっぱくなるほどに眺めまわし今でも眺めつつもやっとこさでた作品集!!そりゃあ、買うしかないでしょ。今は塩っぱくなる程に作品集を眺めております!。かれの作品は精密さとユーモアがぎゅっとつまっていてかたくるしくないところが素晴らしい。もちろん技術も素晴らしい!人生にはユーモアが必要ですよ。迷ってる方買いですよ。ホント!
実物見る機会がある方はぜひみてみてみて結構大きいものが多いですよ。