私生児であるがゆえに町の人々から蔑まれている青年（ジュリアーノ・ジェンマ）が、流れ者（リー・ヴァン・クリーフ）から銃の手ほどきを受け、ガンマンとして成長。しかし、流れ者が町で横暴を極めるようになり、ついに青年は師匠である彼に銃を向ける。
   甘いマスクと軽やかなアクロバット早撃ちが人気のジュリアーノ・ジェンマとベテラン、リー・ヴァン・クリーフの競演が見もののマカロニ・ウェスタン。10か条にわたる銃の心得を伝授された主人公が、ドク・ホリディが使っていた（！？）銃を用いて、その教えを見事に実行に移していくクライマックスは圧巻。監督は、後に吉川晃司主演『シャタラー』なども撮っているトニーノ・ヴァレリ。非情のダイナミズムを発露するリズ・オルトラーニの音楽が最高にいかしている。（的田也寸志）