本作では、クレイドル・オブ・フィルスのトレードマークである暴力的なリフ、悲鳴のようなラップ、ぞっとするようなコーラスが、ヴォーカルの壮大なハーモニー、不吉なナレーションと結びつく。また、ブラック・サバスと同様に、短いインストの間奏曲(「The Mordant Liquor of Tears」)でいったん猛攻を中断し、その後に前にも増して激しく攻撃を再開という作戦を取っている。
思うに、彼らはブラック・メタル版『カルミナ・ブラーナ』をやりたかったのかもしれない。だとすれば、さすがはクレイドル・オブ・フィルス、いいところまでいっている。本作はスピード感ある大作映画のようで、ピーター・ジャクソン監督の『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズに出てくる、あのすさまじい戦闘場面のサウンドトラックに使えばぴったりハマるだろう。(Dominic Wills, Amazon.com)