それはひとつ本書にあるように、人との絆を知ること、つくること。習慣も環境も違う人々との繋がり。そして離れた家族との、離れたが故の絆。
いまなら手紙ではなくメールということになるだろうが、気軽に打って送れるメールに対して、思慮を深くして書きつのる手紙というものが持っている普遍
性こそが、わかりやすく可憐でうつくしい文章と共に本書の魅力の根本であると感じました。
谷川のあおいながれの底のうつくしい連なりをみせていただき、私自身、すくわれるものがありました。