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骨の記憶

価格: ¥1
カテゴリ: 単行本
ブランド: 文藝春秋
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もうひとつ ★★★☆☆
何人かの方がレビューされているようにラストが今ひとつなので、そこで興醒めに近い状態になってしまいました。
また、作者の前職がそうなので仕方ないのかもしれませんが、運送業に絡めたアイデアの話が多すぎて若干食傷気味に感じます。
一気読みでした。 ★★★★★
久しぶりに一気読みしました。
とっても楽しかったです。他の方のレビューを見ていると鋭いことをついていて、あーそういえば「弘明のことがあまり書いてなかったな」、「ラストはいまいちだったな」とか思いますが、読んでいる間はあまり難しいこと考えることもなく、ただただ面白かったです。
晩年になり知る真実の酷さ ★★★★☆
子供の頃を過した岩手の山間部美桑町、清枝の人生が激変した場所だった。父失踪後、どんなにか世話になった義父と夫弘明のために感謝の思いで懸命に尽くした日々。63歳になった清枝は末期癌の夫の介護に明け暮れていた。そんな折昔、美桑町で失踪した父のものだという頭蓋骨と手紙が届く。差出人は、集団就職で東京に出、翌年アパートの火事で焼死したはずの同級生長沢一郎からだった。訝しく思いながら開封すると・・・。焼死したはずの一郎は松木幸介として生き、成り上がりの人生を送っていた。一切の縁を絶ち天涯孤独の人生を歩いてきた一郎もまた死を迎えようとしていた。最後の仕事はこれまで築き上げた財産の始末と過去の事件を弘明の妻となった清枝に告げる事だった。手紙に記されていた事は51年前忽然と行方知れずになった父の事件の真相だった。何度も読み返し、これが真実だったのか!一体これまでの自分の人生は何だったのか!激しい衝撃と怒りが込み上げて来た。この後の復讐は凄まじい。
松本清張の亜流。女の怖さが身にしみる作品。 ★★☆☆☆
本は分厚いですが、内容は薄いです。子供の頃、あやまって担任を事故死させた二人の顛末記なのですが、貧乏人の一郎しか記載がなく、金持ちで事故を隠蔽させた弘明について全く書かれておらず、片手落ちです。また、一郎のなりあがりも、他人に成り済まし、その財産を元手に、悪事を働き金持ちになる。金ができたら、地位と女と家族をほしがるがかなわない、とまあどこかで聞いたような内容ですね。成田紛争や横浜港北地区の開発、千葉湾岸開発がらみの癒着など昭和の時代を貫くように書かれていてリアリティがあり、世の中悪いやつしか金持ちになれないんだなと実感させられました。最後に、成金の妻になった冬子が、成金の子は生みたくないと平気で堕胎したり、いままでだまされていたとしった弘明の妻、清枝(殺された先生の子供)が死に瀕した弘明に復習するため、モルヒネを与えなかったりと女の恐ろしさもあわせて堪能しました。文庫版を中古で買って、それでもちょっと損したなと思うくらいの内容です。
もっと皆に読んでもらいたい一冊! ★★★★☆
ん〜!凄い!508Pの分厚い一冊、一気読みでした。
貧しい岩手の少年が上京し、ラーメン屋で働く辺りも、しっかり書き込まれていて非常に面白かった。
しかしこの物語の真の面白さは、その先にありました。
偶然が偶然を生み、別人として生きるチャンスを得た一郎。
おまけに、何の役にも立たないと思っていた土地の権利所が、お宝となった。
そこからの一郎のサクセスストーリーの面白さ!
楡さんの作品は、『プラチナタウン』しか読んでいないのですが、資料の集め方が凄いのか、まるでドキュメンタリーを読むようなリアルさがある。
成田の土地の買い上げのことや、当時の世相が実にきちんと描かれているので、トントン拍子に進むサクセスストーリーに無理を感じさせないものがあります。
運送業をなし、更にコンサルタント会社まで興し、億万長者となった一郎。
没落した子爵の末裔の屋敷を買った一郎。
そこでかつて憧れていた清枝そっくりの娘・冬子に出会い、結婚する。
全てを手に入れたように思われた一郎。
後は、自分の血を継ぐ子供だけ。
が…。
冬子のプライドも凄ければ、その冬子に何も残さないと決めてからの一郎も凄い…。
己の死期を知った一郎が最後にやりとげたのは、弘明への復讐。
一郎の一生は弘明に追いつき、追い越すことだったのですね。
戦後の昭和、這いずり上がり、生き抜いた一郎の一生、面白かったです。
ただ、エピローグでの清枝の弘明への仕打ち…。
これはどうなんでしょう。
もちろん弘明が父を奪い、その後のみじめな生活を送ることになったのですが、プロローグでは『弘明を愛している』と言っていた清枝。
全ての人が不幸で終わっていくこのラストに胸が重くなりました。

あまり取り上げられていない感じがするこの本ですが、ぜひぜひ、読んで欲しいと思う一冊。
超オススメです!