こうした生物学のデータベースや研究文献は猛烈な勢いで増え続けている。いくら熱心な研究者でも、必要な情報を自由に入手・利用するにはコンピュータベースのツールに頼らざるを得ない。そういうツールを構築することが、バイオインフォマティクスなのだ。
『Developing Bioinformatics Computer Skills』は、コンピュータを用いた生物学研究法をこれから学ぼうという科学者、学生はもちろん、今後のデータ処理にコンピュータを使いたいというベテランの生物学者にもうってつけの1冊。UNIXファイルシステムの概説をはじめ、バイオインフォマティクスのツールとデータベースの構築、コンピュータを使った生物学諸問題へのアプローチ、バイオインフォマティクスのためのPerl言語入門、データマイニング、データの視覚化など、非常に充実した内容になっている。
著者の語り口も明快かつ魅力的だ。本書があれば、生物学データとその解析に必要なツールを体系的に使いこなす力が身につくだろう。