とにかく、この人の小説を読むととっても幸せな気分になります。
どこにでもいる人々の悲哀を情感たっぷりと上手くまとめ上げてる点はさすがのひと言。
ただ、いつもほど熱くさせられる部分が少ないような気もします。恋愛模様が少ない為に少し淡々と語ってるように見受けれるかな?
見方を変えればしっとりとした作品といえるような気がします。
江戸の市井生活を営む、各主人公、本当に一生懸命に生きてます。その生き様は現代社会に生きる読者にも伝わってきます。
きっと生きる喜びを感じ取って本を閉じることができま!すよ!
6編のうちどの作品が1番いいか、読者によって違ってくるであろう点が作者の筆力の高さを証明してるような気がしますね。
実際、私自身も迷います(というか決めれません)。
宇江佐さんを初めて読まれる方には恰好の1冊といえるんじゃないでしょうか。