吾妻先生の本ではない
★★★★☆
吾妻先生の本ではないとわりきれば
面白い本です。ただ各章の単文は
滑っています。あれが無ければ
良かったです。
レビューは賛否両論あるが。。。
★★☆☆☆
私はこの評価です。
結局、数ページ読んだ後は、読めなかった。
私は1か月前に上記のレビューを書いた。
その後、香山リカさんの書籍を購入する機会があったので、頑張って読んでみた。
本書は、吾妻氏へのインタビューというよりは、編集者も含めた三者による談話といった内容だ。
この本、特に前半、インタビュアーの中塚氏と司会の編集者による、低俗な話が多すぎて読むに堪えない。
そのため私は、吾妻氏の発言だけ追っていき、面白そうなところは前後も読むということにした。
そうすると、それなりに面白い。示唆に富む内容もあり、結構楽しめた。
本の後半は中塚氏の話も比較的面白くなり、人間的な成長も感じることが出来て好感を持てた。
最後の高野文子さんを交えた談話は、高野さんの大人ぶりがなかなか良かった。
中塚氏を含めた3人が意気投合し、しょうもない合の手を入れる編集者がついていけてないという印象。
談話の後半では、編集者もまともな質問に切り替え、最後の最後にちゃんとしたものが読めたなぁという感想を持った。
ただ、ページ数を考えると内容が薄い。
上質なエスプレッソを、水道水で薄めて飲んでいるような感じだった。
香山リカの弟の本
★★☆☆☆
この本は吾妻ひでおと香山リカの弟との対談集という形になってますが、ほとんど香山リカの弟がしゃべってるだけです。 自分も野宿をした事あるとか、精神を病んでるとか色々言ってますが、「…で?」って感じです。そんなもん知るかよ。こちとら吾妻さんの話が読みたくて買ってんだよ。 期待させるような表紙はやめてほしい。そうでなかったらこんなに腹が立たなかったと思う。
最低の一冊
★☆☆☆☆
ずーっと放置していたくせに、失踪日記が売れて以来、吾妻ひでおで商売をしようとする出版社がゾロゾロと現れましたが・・・その中でも最低の一冊です。
吾妻ひでおの本であれば熱心なアズマニアは絶対に買います。コネで呼ばれた香山リカの弟の自分語り(あなたがテクノを好きだろうが、包茎手術を受けようが、読者には全く興味はありません。そのくせPerfumeのスペルも全部間違っていたりする)とでしゃばり編集者の寒いトークが中身の大部分というのでは、もはや確信犯的な詐欺としか思えません。テーマは途中で崩壊しているのでタイトルにも偽りあり。取扱説明で言い訳してますけど、脚注を付けなかったのはただの手抜きですよね。
吾妻ひでおのイラスト数枚と、高野文子との短い対談のためだけに1365円出してもいいという人はどうぞ。
最後まで読むと感動する
★★★★★
最初は頁が進みませんでした。対談相手となっている中塚圭骸さんは、なんつうか究極の生き方下手として登場して、死ぬより失踪したいという感じで吾妻さんに「弟子入り」するんですが、どーも、最初は滑りすぎ。不幸自慢というか、不思議っ子自慢みたいな感じが鼻について、読むのやめようかな、と思った位。
でも、進行役をつとめる『月刊COMICリュウ』の編集者が有能なので読み進めることができました(前書きは毎回、最高)。で、話をどんどん広がる方向にもっていきつつ、しかも、盛り上がりそうなところでやめちゃうというのが、フツーの月刊誌感覚にはありえない現代性を感じたかなぁ。月刊誌って新聞や週刊誌と違って肩肘はって書く人多いじゃないですか?それが全然、正反対。いつも中途半端で終わるんだけど、だんだん、その終わり方がかえって心地よくってくる。
9回目に、なんで吾妻さんは失踪から無事、生還できたのか、という話になって、中塚さんが『失踪日記』の最初に出てくる、失踪直後に雨に降られて一週間ほどずっと寝るだけだったという体験が森田療法の絶対臥褥(がじょく)に似ているんじゃないか、という指摘はなかなか面白かった。吾妻さんの失踪中は酒が飲めない、なぜなら《金がないから飲みようがないよね。無い酒は飲めない》ってあたりは笑ったし(p.96)。その次の対談での《クスリはいいと思うんだよ。害ないよ。アルコール依存症よりは100倍マシです》《アル中になるよりは安定剤飲んでたほうがいい。アルコールは現実に肝臓と脳と腎臓とやられて体悪くしちゃうけど》(p.103)なんてあたりは実感こもってます。
中塚さんは、香山リカさんの実弟。YMOのコンサートにも一緒に行くぐらい実に仲が良い姉弟なんですが、中塚さんが徐々に社会復帰を果たしていく中で、それまで面倒見ていたのをやめるんですね。で、弟は絶望するんですが、それを解説する吾妻さんの言葉は絶品(p.238)。こうした言葉はタダでは読んじゃいけません。ぜひ、お買い求めください。孤独と救いに関する、素晴らしい言葉です。