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やわらか脳―茂木健一郎「クオリア日記」

価格: ¥1
カテゴリ: 単行本
ブランド: 徳間書店
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読み応えのある本 ★★★★☆
最初から最後までたびたび、怒っている。
爆発させている、怒りを。
そしてその矛先は「スカ」である
テレビだったり、タレントだったり、
現代アートだったり、現代文学だったりする。

その怒り方がいたって全うで、
私にとっては「よくぞ言ってくれた!」という内容だったので、
とても読み応えがあったし、
「こういう風に表現すればいいのか!」というのがよく分かった。

今までテレビなどで拝見して「脳科学者」という
ことくらいしか知らなかったけれども、
彼の書く本は大変面白く、知的で、
学ぶべきことにあふれている。

ゲーテも、モーツアルトも、シェークスピアにも触れてみたい。
この本を読んで切にそう思った。

ありがとう、茂木さん。

「最近の世の中って何かおかしくない?」と思っている方、
必読の書です。
オススメです。
怒れる脳科学者 ★★★★★
とにかく怒っている。その怒りに対して、分析を施す。施しながらも、やはりまた怒る。溶岩流のような本。

生身の茂木健一郎にふれてみたいのなら、本書ほど適切なものはないだろうと思う。BlogはBody Logなのだろうか。体温が伝わってくる。いや、電車に乗っていてたまたま肌が触れあって、ちょっとぎょっとしてしまう感じ。でも、そのあと目が合って会釈する。そんな距離感でもある。

ちなみに本書の中で、「Amazonの書評がひどい!」とお怒りなので、やはりこのレビューも怒られてしまうだろう。できたらそのあと、「きれいさっぱり」になっていただけたらいいのだけど。
日常にこそ普遍あり ★★★★★
 有名人のブログ、というと人気のあるものでは“しょこたん”こと中川翔子のブログがあるが、こういういわゆる「タレントもの」ブログにはぶっちゃけ、ほとんど興味がない。

 そんな私でも毎日閲覧してコメントをコンスタンスに書いているブログがある。それが本書「やわらか脳」のもとになった茂木健一郎の「クオリア日記」である。中川の「しょこたんぶろぐ」などよりも、はるかに深い哲学的なセンスと内容に満ちており、なおかつ、よりよく生きるための「ヒント」や、脳科学者ならではの知見が鏤められている。文章も非常に洗練されて美しく、ユーモアかつチャーミングである。

 本書を開くと、ワーグナーやモーツァルトの音楽に感動したり、「スカ」な現代に悩んだり、ゆるい日本のクリエイティヴシーンに激しく怒ったり、公園の椿の木についているアカスジキンカメムシの子虫をいとおしんだり、八百屋のおじさん、おばさんと談義したり…と、いろいろな茂木の日常を垣間見られる。その茂木は、そういう日常の中に普遍がやどる、とまえがきで語っている。めまぐるしいほどの自らの日常に普遍を見出した彼だからこそ、この言葉は非常な説得力をもって、読むものに迫ってくるのではないか。
平成の小林秀雄 ★★★★★
「考えるヒント」とオビに大書されている。小林秀雄賞受賞者の日録である「クオリア日記」を収録した編集者は、平成の「新・考えるヒント」を意識しているかもしれない。依頼原稿ではなく、日々発信していたものだけに、「平成の徒然草」かもしれない。
 人生を思索する・音楽で安らぎ躍動する・文芸を論じる…ここまでは、小林秀雄との共通項をもつが、次からが違う。「脳科学」の分野に分け入り「心の哲学」を論じる。今更何をか況や知る人ぞ知る著者のこと。「やわらか脳」と名付けられた本書の脳回路にさまように如くはない。専門書ではないから、通覧でも拾い読みでもいい。章立てしていても、これは編集者が交通整理したようなものだと推測する。スカな時代に悩む・虫の世界は脳を鍛える・旅に思う・この世のさまざまなことに反応する。これらをテーマにしていて…この人にとって何が一番大切であるかと言うに
  
 「個別」にこそ「普遍」が宿る。

 数多い柔軟な思考の様相を活写した本書の中で、特に印象に残った言葉である。蛇足的に言えば、青年期の抽象論者から中年期にさしかかり、「自分の足元」を大切にする〈悟り〉とも〈諦め〉ともいうものに到達しているようだ。小林秀雄の言うようにこの人もよりよく「人間」に近づいている。
   
自分で選んだ、ブログの珠玉もの ★★★★☆
 いろんなジャンルの茂木健一郎を知る。結構、摘んで使える話しがあった。無断で借用させてもらう。特に白川静さんの話しは素敵だ。
論語の「民はこれに由らしむべし。これを知らしむべからず」の解釈は、「民衆には何も知らせるべきではなく、ただ従わせるべきだ」という意味で使う人がいるが間違い、「従わせることはできても、その政策を理解させることは難しい」の意味。世の中が複雑になればなるほど、ひとり一人の国民に全ての政策を理解させようというのは難しくなっている。そこで重要なのは、昔も今も信頼関係なのです。「この人たちにまかせておけば大丈夫だ」という信頼が政治の生命である点は、孔子の時代もいまもなんらかわりない。
という、名文だなあ。いい話し、茂木さん、ありがとう。ほかにもいい話しがたくさんあった。星一つ落としたのは、価格が高いのでマイナス点。