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死闘の本土上空―B-29対日本空軍 (文春文庫)

価格: ¥660
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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本土防空戦の集大成 ★★★★☆
 子供のころに、自分で選んだプラモデルは、『飛燕』と『屠龍』だった。これってまったく偶然にもどっちも陸軍機だ。箱絵には、本土を焦土にした憎きB29爆撃機に敢然と立ち向かう勇ましい姿が描いてあったので、大人になったら『俺もどっちかの飛行機でB29撃墜してやるぞ』って、思ってました。

 もちろん大東亜戦争は、私が生まれた、ずうううっと前に終わっているので、そんな夢は実現しないのですが。

 日本の本土防空戦を戦った陸軍航空の中盤から末路迄を描いたノンフィクションのライターとして、彼の作品を読み続けています。陸軍機に関する著作は多いので、ひょっとして彼も、ほんとは陸軍機好きなのかな、と思うのです。

 この本は、圧倒的な戦力差の中で、本土を守るために、国民注視の戦場=日本上空で戦った勇士たち。貧弱な機材と武装と工業生産力の限界の中で生産された国産機を駆って、毎日のように迎撃する兵士たちの戦いを記録した貴重な本です。

 上昇力に劣る乗機の武装をはずして、高度1万メートルに向かい、B29に体当たり攻撃して死んでいった兵士。米軍に占領されたサイパンや沖縄の飛行場に片道爆撃をかけた兵士たち。微弱ながらレーダーシステムを構築して米軍を迎撃しようと頑張った人々。その話が淡々と書いてあるのです。

 結果として彼等は、B29爆撃機の爆撃を阻止することはできなかった。国土が米軍の無差別爆撃で焦土と化す中で、与えられた戦力と、限られた選択肢の中で、からだがよれよれになるまで、醜敵アメリカに立ち向う姿を記録したのが、本作である。

 『本土防空戦 (戦記文庫)』など、過去にあらわした著作の不備を補い、その後の取材で得た新事実などを加筆してあるので、前作を読んだ人にとっても、より充実した本書は読むに値する著作だと思います。
本土防空戦を調べるときの基本文献 ★★★★☆
子供の頃、祖父母からB29の爆撃の話を聞かされた人は意外と多いのではないでしょうか。そのとき、わが国の戦闘機や高射砲は何をしていたのでしょう?
日本本土爆撃の被害の面を取り上げた本は数多くあるのですが、日本側がどのように反撃していたのかを調べようとすると、意外なほど文献は少ないです。パイロットの自伝や戦記はあるのですが、本土防空戦全体を俯瞰してかつディティールもフォローしたノンフィクションとなると意外なほど少ない。この本は、そういった本土防空戦のまさに基本文献となるものです。
基本的には、時系列に沿って、エピソードを織り交ぜながら、米側の爆撃とそれに対抗する日本側戦闘機部隊(陸・海)の様子を描いています。
単に日本本土爆撃と言っても、B25の初空襲→B29の中国から九州への爆撃→サイパンからの工場などを狙った精密爆撃→焼夷弾を用いた夜間無差別爆撃→艦載機による空襲→中小都市への爆撃→2度の原爆投下・・・といろいろな段階があったことがわかります。
また、日本側も結果的には敗北したとはいえ、手をこまねいていたわけではなく、さまざまな対抗手段を考えて実践していたことがわかります。
私たちの国が一番最後に経験した戦争、そして生まれ育った町が空襲された歴史をもっている人も多いことでしょう。
歴史認識をきちんともつためにも読んでおきたい一冊です。
難を言うなら、エピソードよりも事実の描写に重点をおいているため、全体に淡々としているところでしょうか。ノンフィクションとしての面白さを求めるなら柳田邦男「零戦燃ゆ」がお奨めです。
半世紀前の話 ★★★★☆
太平洋戦争における本土防空戦についての本。
各地の基地に配属された航空機による死闘。
エピソードや、それを補強する数字を用いてリアルに書かれている。

以前住んでいた土地にも、
同様の基地が設けられていたことを本書を通じて始めて知った。
ほんの半世紀ほど前の話なのに。
歴史の事実として忘れてはいけない事は確かにあると思う。

死闘の本土上空。 ★★★★★
題名どうり主体は本土上空での対B-29戦闘です。
日本の敗戦原因の一つを作ったB-29、当時の水準を遥かに越えた
高速性能。防御火器。搭載力。この超重爆を本土に入れさせないために必死に戦った戦士たちの栄光の記録、圧倒的な物量で攻めまくるアメリカに対し日本はジリジリと戦力を削がれてしまい、本土決戦に向けての兵力温存により日本の航空戦力はもはや壊滅状態。追い討ちをかけるようなP-51の護衛戦術により、追撃機として期待されていた雷電なども苦戦させられる様になった、、そこで出来てしまった対空特攻部隊。。何百と言うB-29の編隊を前にパイロットは何を思ったのであろうか。。。飛び立ちたいが翼を失ったパイロットは我が物顔に飛び回る米軍機をを見て悔しかったことであろう。。。数十年前に日本がこんな状態になっていたとは思いも出来ないがこの本を読んで平和の有難さを知って欲しいと思う