堅実な概説
★★★☆☆
東京大学出版会から出ている「アニマルサイエンス」シリーズの一冊。ウマ、ウシ、イヌ、ブタ、ニワトリの5種の家畜を取り上げたシリーズで、畜産学や獣医学の学生向けに書かれた入門書という位置づけ。教科書といっても良いくらいの内容で、一般の人が読むには向かないかも知れない。
本書はイヌという家畜について、主に獣医学的な見地から説明している。家畜化、体の構造、感染症、飼育下における行動などである。図も多くわかりやすい。
なお、本書の著者はイヌの専門家ではない。家畜につくダニの研究者。しかし概説を堅実に踏まえており、安心して読める。