タイトルのとおり、１２か月それぞれに
・その月の基本的な植物の状態
・置き場、水やり、肥料
・病害虫の防除
といった項目を中心に、栽培ポイントがわかりやすい文章と多くのカラー写真を使って書かれています。
特に１２月から４月の冬越しに関しては、温室の有無によって分けて説明されており、
ランの栽培は初めてでしかも当時雪国に在住していた私にとり本当に参考になりました。

植え替え、株分け、支柱立てなどの作業では、手順を追ってポイントごとに
多くの写真を使って解説されているため、初めて作業する時でも大きな失敗無くできると思います。

月ごとの説明のほかにも、コラムや、後半に解説・Ｑ＆Ａがあり、
温度管理や原産地（熱帯アジア）での様子、病害虫と薬剤などについて少し詳しく述べています。
本書全体を通しての書き方として、なぜそうなのか、という点まで述べてくれているので
じっくり読めば、栽培法のみならず性質についてもよくわかるようになり
毎日の観察が一段と楽しくなってくるのではと思います。
（決してこむずかしい書き方はされていないので読みやすいと思います。）

他の種類のランには全く言及されていないので栽培法や性質の比較は難しいですが、
デンドロビュームに関しては本書があれば毎年花を咲かせられると思います。
勉強になる一冊です。

以前から、発売されていた、このシリーズ。
また、新しく、発行されています。
それぞれの植物についての栽培の1ヵ年の具体的作業、そしてその他のいろいろな情報を載せたコラム。
さすがに、版型などは同じですが、前回のシリーズとはもうン十年も経っていますから、現代の状況にあった内容に衣替えされています。

以前発行されたデンドロビュームとも、この巻では、さらに内容が現代的になって衣替えされています。
この機会に、この巻や初巻のシンビジュームから集め初めては如何ですか？