ああ、こんな女中さんになりたい
★★★★★
少しドジなところも、子供っぽいところも可愛くて料理上手な女中のヤイさん。
売れっこというわけではない、三文小説家の旦那さん。
二人の日常が描かれているのですが、読んでいてしみじみ、じんわり。
昔の少女漫画を思わせるような内容もありますが、こそれこそ王道です。
旦那さんがハンサムでもイケメンでもなく、女にはもてそうにないタイプなところもツボです。
女なら放っておけないという気持ちにさせてくれるのです。
2巻では、できる女、サエコさんの少女の頃のシーンがでてきます。
高校生の兄さんの小説家になりたいという夢を応援する少女のサエコさん。
「私、兄さんのお嫁さんに」
最後まで言えないところがいじらしくて、年上の兄さんを好きになる気持ちに思わず、ああ、いじらしいなあと、頷いてしまいます。
後書きで、日本酒にメイドは似合わない、ならば女中さんかあっ」
という台詞には、女の自分も頷きます。