DJ TASAKA presents Mix of Colors
価格: ¥2,730
日本のテクノ・シーンをけん引する石野卓球主催のビッグ・パーティー「wire」へ3年連続出演、ヨーロッパ最大規模のインドア・レイヴ「MAYDAY」でプレイするなど、いまや海外でもその手腕を高く評価されているDJ TASAKAが、メジャーからは2枚目となるミックスCDをリリースした。
前作『Loopa Mix』が、石野卓球と二人三脚で築き上げてきたパーティー「Loopa」の歴史を凝縮した集大成的な内容であるのに対し、本作では、自らがオーガナイズするイベント「D-PARK」などで体験できる「普段着」の彼のプレイが存分に楽しめる。
TASAKAのDJの特色であるファンキーなスクラッチをかぶせた<1>、ミニ・アルバム『PASSPORT FOR DISCO』にも通じる彼自身の新曲<2>や、2002年のシーンのアンセムである、女性ボーカルをフィーチャーしたデトロイト・テクノ<5>など、序盤からアッパーなトラックが休む間もなく繰り出されていく。ニューヨークのベテラン・プロデューサー、Joey Beltramによる<9>あたりから、徐々にDJ TASAKA十八番の「エレ・ディスコ」のスタイルが前面に登場してくる。そして1982年のダンス・クラシック<14>を挟み、一気にピーク・タイムへ突入。クライマックスは、「wire02」で共演したAutotuneのボイス・サンプルが印象的な<17>からFPUによるレトロチックな<18>への展開だ。
ツボを押さえた選曲、巧みなミックス・テクニック、そして臨場感あふれる構成--本作で、リスナーはテクノ・ミュージックのもつエンターテインメント性をあますところなく堪能できるだろう。(山田次郎)