スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則

の原書です。素晴らしい内容でモチベーションがあがります。
ジョブズのプレゼンを見るのは楽しいけれども、テクニックについて理解できなかった。
この本を読んでその内容の構成やテクニックがよく理解できました。

英語のレベルは平易です。

以前からプレゼンテーションに関心を持ち、研究してきた。JobsのプレゼンテーションはVideoしか見たことがなかったが、本書からはそのキモとなる部分を垣間見ることができたような気がした。誰にでも真似ができる代物ではないだろうが、一つでも二つでも思うところを取り入れて見たら、気分はもう、Jobsかも！？

この本を手に取るまでは、ジョブズのこれまでのプレゼンを図解なんかして、こういう内容をこういう風にしているから上手くいくんだよというような浅薄な解説本なのかなと思って読み始めたが、違った。
ジョブズをプレゼンの上手い例として参照しつつ、プレゼンはどういう考えに基づき行うべきかをジョブズ以外の例も引きながら説明しています。
なぜそのように説明すべきかというような根本の考え方を説明してくれるので、考え方をこの本で学び、アウトプットの部分は自分で考えて工夫すればいいようになっている。
英文も平易、論旨も明快、具体例も豊富で一気に最後まで読めた。
実物を見たければＵＲＬも巻末リストに上がっているのですぐに確認できます。
新たな切り口のビジネス本といえると思います。

スティーブ・ジョブズは聴衆を熱狂させ、アップル製品を熱に浮かれたようにあちこちに伝える伝道師にしてしまうアップル教の教祖である。だが、それが生まれつきの才能だと思ったら大まちがいで、彼は人並み以上の努力をしている。
多くのCEOを指導して来たコミュニケーション専門家のカーマイン・ガロは、本書でジョブズのプレゼンテーションの秘密を綿密に分析し、どのレベルのコミュニケーターでも活かせるようにわかりやすく解説している。
まずジョブズは、聴衆が製品の情報だけでなく、なんらかの学びと楽しい体験を期待していることを知っている。だから彼のプレゼンテーションはロックコンサートや演劇の雰囲気があるのだ。ジョブズがプレゼンを古典文学のように３つのAct（劇の幕）に分けているのにならいガロも本書を３つの幕に分けている。１幕では製品に関する観客を虜にするようなエキサイティングなストーリーを作り上げる方法、２幕では観客に「これを持つしかない」と思いこませるような体験を与える方法、そして３幕では練習について細部にわたって説いている。
ガロは、難しい言葉を使って語ろうと思えばいくらでもそうできる複雑な内容を、非常にシンプルな言葉で説明している。優れたコミュニケーションがどういうものであるかをガロ自身が実践しているわけだ。
こういった本に「繰り返しが多い。もっと簡単にまとめられる」といった的外れな批判をする者も米国にいるが、ジョブズのようにそれはわざと。シンプルな内容もそう。それが理解できない者はどんなに良いハウツー本を読んでも良いプレゼンテーションはできないし、その逆に「そうそう、そのとおり」と思う読者は既に優れたプレゼンをできる素質がある。
英語とビジネスを同時に勉強したい人にもおすすめ。

Steve Jobsの基調講演をビデオ等で見て、どうしたら同じようなプレゼンができるだろうと思った方。また、見よう見まねでやったが、しっくり来なかった方。そんな方々が読むべきなのがこの本だ。海外において、プレゼンをする際に、うまく内容が伝わる手法を私は模索していた。この本はその決定打の一つになると思う。また、海外向けだけではなく、国内/社内でのプレゼンにも役に立つと思う。特にプレゼンのシナリオ作り・表現方法は企画書作りや上司への効果的な報告にも応用できる。欲を言えば、Jobsにまつわる記述が少しだけ冗長な部分があり、前半読む気力が萎えてしまいそうになった。ただ、その前半の峠を越えれば、リッチな内容が詰まっている。英語ではあるが表現はわかりやすい部類だ。この本を読破し、うまく実施できれば、同僚には確実に差をつけることができるだろう。