ストリングスを用いてスケール大きく仕上げた<3>、エモーショナルなヴォーカルが胸を締め付ける<7>という先行シングル以外にも、ノイジーなアレンジにまっすぐな詞という組み合わせが今っぽい<1>、耳あたりのよい打ち込みサウンドのポップソング<2>、生楽器を用いてせつなさ倍増の<8><9>など、バラエティに富んだアルバムになっている。
ミト(b)による曲は相変わらず一筋縄ではいかないポップさをたたえているし、唯一無二の世界観を持ちながら根源的なところで共感も呼ぶ、原田郁子(vo)の書く歌詞もますます冴えわたっている。(安川正吾)