彼の甘く官能的な歌声は、力強く、自信に満ちあふれていて、たまらなくセクシーだ。「Stan」という曲では、どういうわけか、エミネムあるいはダイドに通じるメロディー性を感じさせる。アルバムの1曲目「Only You(Luna)」では、彼の男性的な歌声が天使のように可憐な女性バックボーカルのリフレインと激しくぶつかり合い、ひときわ際立っている。しかし最後には、広大な空のキャンバスに降り注ぐ花火のように曲は一気にクライマックスを迎える。かなり高いキーから始まっているにもかかわらず、サフィーナの声は全体をとおしてずっと感情の機微を細やかに表現し続けている。2001年度ナンバー1テノールの呼び声高い、スター歌手だ。(Amazon.com, Paige La Grone)