Private Dancer
価格: ¥1,204
ティナ・ターナーほど波瀾に満ちた人生を耐え忍んできた者はめったにいない。1976年、夫アイクとの20年におよぶ苦難の結婚生活を終えたターナーに残されたのは、夫につけられた痣、36セントの所持金、ガソリンスタンドのカードだけだった。そのうえ子どもを4人も抱えていた。だが1985年には、ひときわ目立つヴォリュームたっぷりのヘアスタイルとレザーのミニスカートで世界中に知られるアーティストとなり、アルバムを1000万枚売り上げ、ハリウッド・スターとしてのキャリアを歩みだしていた。このカムバックのきっかけとなったのは、ヘブン17とのコラボレーションだった。続いてキャピトル・レコードと契約し、ルパート・ハイン、テリー・ブリタン、マイク・チャップマンといった高名なソングライターやプロデューサーをゲストとして招き集めた。こうして生まれた本作は、洗練されたメインストリームの音楽であり、ロックとポップスとR&Bを溶け合わせたメロディアスなサウンドで、厭世的な人生観に彩られたトーン、荒々しいソウルフルな歌声、大ヒット曲「What's Love Got to Do with It?」やタイトル曲(ダイアー・ストレイツのマーク・ノップラーが書き、ジェフ・ベックがギターで参加した)を送りだした。本作はロック史上最高のカムバックと言えるかもしれない。(Dominic Wills, Amazon.co.uk)