Private Room
価格: ¥1,116
アヴァーントのスタイルは、復活したネオソウルと、甘い言葉で誘惑する色男の伝統とのあいだをさ迷っているが、この3作目でも健闘をみせている。「Sexual Healing」に敬意を払ったみずみずしいスタイル(「Heaven」のささやき声)でも、それにリリックひとつ(「Hooked」)取ってもマーヴィン・ゲイを彷彿(ほうふつ)とさせつつ、オリジナリティーには欠けるものの心地よいスタンスを保っている。なかでも一番驚かされるのは「Have Some Fun」で、独創的に引っ張るピアノ、起伏に富むメロディーライン、耳につくヴォーカルが肯定的なメッセージを支えている。すべてがこの曲のような非の打ち所のないレベルにあるわけではないが、その他の曲も発想の豊かさでは決して劣らない。この1時間にわたるアルバムを通してアヴァーントは、音楽への愛と情感とを見せつけている。R&Bファンなら手に取って後悔することのない1枚だ。(Rickey Wright, Amazon.com)