フォー・オブ・ア・カインド
価格: ¥3,045
フォー・オブ・ア・カインドは、サックスの本田雅人、キーボードの塩谷哲、ベースの青木智仁、ドラムスの沼澤尚という各楽器の人気プレイヤー4人が一堂に会した新プロジェクトで、これがデビュー作。
なんでも発案者は青木智仁だとか。こう聞くと、大方のファンはボブ・ジェームス、リー・リトナーらによるオースター・バンド、フォープレイの存在を思い浮かべるかもしれない。しかし決定的に違っているのは、このバンドにはギタリストがいなくてサックス奏者がいるという点。それぞれリーダー作を出している人気者の集団なので、そのあたりどう折り合いをつけるかが一番の課題だっただろうと推察するが、これがいい意味で拍子抜けするほど、自然体でさらりとプレイしている。各自、豊富な音楽的蓄積があるから、自然体で演奏すれば、それだけで味のある音になるということなのだろう。曲はマーヴィン・ゲイのヒット曲<3>を除き、すべてメンバーのオリジナル。どこか懐かしい感じも漂うフュージョンで、曲によってジャズ色が濃くなったりする。(市川正二)