じゃがたら
価格: ¥2,940
著者は80年代にカルト的な人気を誇ったバンド「じゃがたら」のボーカリスト、江戸アケミの精神が、1人でも多くの若い人たちに引き継がれるよう本書を書いた。「アケミと同じハートの『知能指数』でもってアケミのことを事後的に知り、独特の嗅覚でアケミに接近してくる連中にバトンを渡すために『ナンのこっちゃい』というビデオはある」という「じゃがたら」のギタリストだったOTOの言葉に喚起されて。
アケミと親交のあったこだま和史、町田康、、大熊亘へのインタビューなど、著者は可能な限り克明に「じゃがたら」の奇跡をたどっている。本書の約4分の1を占めるインタビューはとても興味深い。
無味乾燥な歌詞を叫び、むやみやたらに拳をあげるミュージシャンが多い今こそ、アケミの真摯(しんし)なメッセージを聞いてほしい。
まずは「じゃがたら」の音楽を聴いてから、本書を読まれることをお勧めする。(野澤敦子)