歴史小説好きならぜひ
★★★★★
スペインの歴史はまったく知らず、興味もありませんでしたが、
この本で一気にドン・ペドロのファンになりました。
『エロイカより愛をこめて』もオススメですが、
歴史小説好きにはこちらのほうがいいでしょうね。
ようやく最終巻が発売されたので、シリーズを通して読むことができ、
すごくほっとしています。一時はどうなることかと。
メリメの「ドン・ペドロ一世伝」も併せて読了いたしました
★★★★☆
「エロイカより愛をこめて」にならぶ代表作です。
14世紀、スペインはカステーリャ王国の王、ドン・ペドロが主人公の歴史マンガです。彼は「残虐王」とも「審
判王」とも呼ばれた人物で、塩野七生さんが書いた「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」に感じが
近いですかね。ただ、絵がエロイカと同じなので、ラテンというよりゲルマンってな感じがしますけどね。ドン・ペド
ロは少佐で、エル・レビはジェイムズくんを思い出してしまうなぁ。
ドン・ペドロのことを書いた邦語文献ってのはたぶん、ほとんどないのでは。かろうじて、メリメ(カルメン書いた人
ですが)が「ドン・ペドロ伝」を書いており、日本語訳メリメ全集に収録されてます。
少女漫画という偏見は無くして
★★★★★
この作品は中世のスペインを舞台にした歴史物語です。少女漫画ということで偏見を持つ方もいるかも知れませんが、そんな偏見はこの作品には無用です(レビュアー自身男ですから)。
主人公の王ドン・ペドロが、孤独な少年時代を経て自国を強国へと導く姿が1から12巻にわたって描かれていますが、魅力のある強敵と脇役と相まって素晴らしい読み応えです。ただ残念なのは、作者の代表作であるエロイカは未だに続編が出ているのに、この作品は12巻が出てから続編が10年以上も出ていないことです。
もし、藤本ひとみの作品(歴史小説)が好きな人なら間違いなくはまる筈です。
歴史漫画の秀逸^^
★★★★★
丁寧に書き込まれ手抜きのない絵柄。忠実に再現された歴史。
魅力あるキャラクター。読み捨てにできない漫画です。
このように創り込まれたベテランの作品は昨今貴重ですね。