スリップノットのジョーイ・ジョーディソン、スタティックXのトリップ・アイゼンという2人のギタリストによるサイド・プロジェクト、マーダードールズの目立ちたがり根性を前にしては、マリリン・マンソンですら尻ごみすることだろう。彼らの黒い指先が放出する華麗なガラクタは、ダムドを始めとするグルーヴィな悪党たちの神聖な墓から持ち出したものだ。「Dead in Hollywood」にはホラー映画のスターである故ヴィンセント・プライスの名前まで出てくる。
全体的に見て、中心人物のジョーディソンがこのレコーディング中ほとんど全部の音を出していることと、パンク風の騒々しい大言壮語のために、ディスクに収められているはずの雰囲気がうまく伝わってこない。一本調子な「Die My Bride」は迫力に欠けるが、ギターがさく裂する快楽主義的な「Dawn of the Dead」は冗談半分のあざけりでチクリと刺してくる。総評――毎晩がハロウィーン、さあパーティーだ!(Ian Christe, Amazon.com)