モルダーーーっ
★★★★★
暴走するナノマシンの群体が あたかも擬知性を持った肉食生物のように行動し始める これはマイクル・クライトンのXファイルですね 恐いですよぉっ 気色悪さも高得点です そのまんま映像として読めるのもクライトンならでは 当然続編は予定されていたはずで もっとずっと我々を楽しませてくれるのではなかったのですか クライトン逝く 合掌
この設定はどこかで読んだような
★★★★☆
マイケル・クライトンがナノテクノロジーの産物の暴走を描いた作品ということでかなりの期待を持って読んだが、期待に違わぬ面白で一気に読みました。
内容はあるベンチャー企業がナノ・テクノロジーを利用して、人間の体内を自由に動き回る医療用の超小型カメラの製作に取り組む。そのカメラはわずかばかりの知性を有する超小型ロボットの集合体で、一つの個体では何もできないが、集合体になるとハチや蟻のように知性を発揮するという革新的な技術であるが、それが砂漠の中の実験所から外科医に漏れてしまい制御不能になったことに伴い、独自の進化を遂げて人間を襲うようになるという設定だ。
マイケル・クライトンの作品らしく展開はスピーディだし、暴走した超小型ロボットの集合体は怖いし、最後まで楽しむことができたが、気になった点もいくつかあった。
一つは、これを読んでいるとどうしてもジュラシック・パークを思い出してしまうが、ジュラシック・パークの恐竜の恐ろしさに比べると、どうもこちらの方が見劣りしてしまう点だ。これは超小型ロボットの進化のスピードが速すぎて最後の方は現実感が乏しくなるのが理由だと思う。いくら知性を有するとはいってもこれはないだろうというところまで行ってしまった感じがした。このあたりをもう少し抑え気味にした方がよりリアルであったのにと惜しい感じがした。また、最後の展開が途中で少し読めてしまった点も残念であった。
往年の東宝映画のようです
★★★☆☆
ナノマシンをテーマにした恐怖小説です。
最終的には、ナノマシンに襲われるのですが、それが往年の東宝映画のようです。あんまりかしこそうな所がありません。なんか、ほのぼのした攻撃なのです。
東宝映画に出てくる宇宙人のように、はるか彼方から宇宙船でやってきたわりには、あっさりやられる感じに似ています。
途中からは、ナノマシンなのこれ?って気になります。
マイクル・クライトンは、ハイテクノロジーを扱うことが多いのですが、あまりそのテクノロジーが生かされる世界を描いたことがないと思います。
それが、彼がSF作家ではない所以でしょう。
でも、随所にちりばめられるウンチクの披露の仕方は、さすがです。
なんか、知識とストーリー展開のバランスがうまいのです。
読み終わった後に、ちょっと利口になった気がします。
ただし、許せない点がひとつ。あの奥さんを放り出して逃げるところは、納得いけないですね。すぐ、ガールフレンドが出来てるし。
彼は、もう少し努力すべきだと思う。
襲われる感じにどきどきしたい方は、是非。
成長
★★★★☆
クライトンといえば、科学知識を小説に応用する作家として押しも押されぬ第一人者である。
一方で氏の作品は「人」が書き込まれていないとの批評も多く有ったようだ。
無論、そんなものを必要としない程クライトンの作品はどれも面白い。
しかし今回、人間を書くという部分で一つ成長したと感じさせる。
主人公の妻に対する疑心暗鬼はなかなか痛々しい・・・・。
今回の敵であるナノマシンは成長する。成長するとはなんなのか、それに対する
クライトンの理解の深さが現れている。やっぱり天才!面白い知的小説に仕上がってます。
レムの砂漠の惑星の現代版
★★★☆☆
うっ。これを読んだとき、このネタはどっかで読んだことが....レムの砂漠の惑星の現代版、っていうことでしょうか。でも、間髪いれず話が展開していくクライトンの書き方に絆されて、一気読みできます。