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富士山の文学 (文春新書)

価格: ¥1
カテゴリ: 新書
ブランド: 文藝春秋
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富士山文学作品の史的展開を陳べた力作 ★★★★★
 古く「役行者伝説」では信仰の山として、『万葉集』では「日の本の大和の国の鎮め」と歌われている。『常陸国風土記』では厳寒で人の登れない呪われた風雪の山と記されている。『古今集』を初め、噴火の煙を燃える恋の象徴として歌っている。『源氏物語』では遠い国の珍しい火の山として添えられる程度で物語の舞台にはらない。風に靡く富士の煙を歌った西行の名歌。物語や歌に記され続けてきた富士山。
 また、近代には民族主義の象徴として、桜と共に戦意を高揚させる手段として利用された。戦後には野性や欲望の象徴としても描かれた富士山。近年は噴火による災害への関心が高まっている。信仰的呪縛力も失われてゆき、これまで積み上げられてきた文化遺産・情念は今後どうなっていくのか。
 日本人の富士山観を古今の文学的50作品から振り返った力作。