後半に失速
★★★★☆
2007年に出た単行本の文庫化。
麻之助シリーズの第一冊。6本を収める短編集。
主人公と友人たちが、町内のちょっとした謎を解き明かしていくという時代小説。現代的な捕物帖なのだと思う。
最初の数編は非常に良くできていて面白かった。ストーリーに捻りがあり、思いもしない結末へと至る。しかし、後半の何本かで失速してしまったのが残念。
親子というものがテーマに据えられていたのが成功の原因だろう。
この先のシリーズ展開が楽しみだ。
青春ものとして、いいと思う
★★★★★
読者によって畠中さんの各シリーズの好みは分かれそうです。
私はこの「まんまこと」が一番楽しめます。
麻之助がヒーロー的で、
娯楽作品としての押し出しがいいと感じます。
しゃばけシリーズも大好きなのですが、
マンネリ化がきつい。
その点、本作「まんまのこと」は、
家鳴は登場しないものの、
キャラクターがはっきりしていて、
推理も気楽に楽しめる。
この時点で合格点です。
最後の「静心なく」は青春ものとして、
いいと思います。
最後の一文は鮮やかだと思います。
感動しました。
軟らかな。。
★★★★★
しゃばけシリーズを読んで好きになったのでこちらも購入しました。
どーなのかなぁと思ってましたがしゃばけに負けず劣らず好きです。
予想外。
若いのにとても賢い主人公。
心優しく冷静でひょうひょうとしてるようで弱い部分も。。
淡い恋については賛否両論あるようですが、この時代は
自分の想う相手と一緒になれない、互いの気持ちを最優先できない
ことは当たり前にも近い珍しくないことではないでしょうか。
それはそれで納得してる、でも近くにいるだけに忘れられない…ような。
現代なら女々しい、有り得ないと言えますがこの時代背景ならではの
せつなさで私はいいと思います。
揉め事を解決するサマはしゃばけシリーズと同じくスッキリできて小気味いいですね。
早く次も読みたくなりました。
ネタバレです
★★★☆☆
全体の面白さはそこそこ。続刊も購入予定。
だけど、麻之助が昔の想い人に対して女々しい。
淡い想いとかって言ってるのにそこまで執着するなんて。
その想い人お由有も私にはろくでもない女に思える。
勝手に身ごもって、幼なじみの父に救って貰えそうだという時に、まだ自分の身さえ立てられない子供の麻之助に父親になってくれだなんて、話をふるだけでも身勝手で卑怯だ。自分の事が好きだと確信しているからこそなお汚い。
しかもエピローグでは麻之助に靡きそうになってるぐらつき加減に、うわ最低と思わざるを得ない。
手を差し出した麻之助も同罪だけど。
お寿ずさんだけが救い。
もっと文章力をつけて欲しい
★★☆☆☆
こぢんまりとした、江戸が舞台の推理小説。
人情味に溢れ、登場人物達の関係に浸りたくなる。
ただ作者に文章力がないのため、何を書いているのか理解でない部分があった。
情景描写とかをもっと積極的に入れてくれれば、読みやすかったと思う。