従来の枠は超えていないが、現在一押し!
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本書は近年開発協力の分野で不可欠な、エンパワーメントの概念を整理し、実例を収録したものです。
「エンパワーメント」という概念の定義に、著者の間で若干のぶれはあるものの、このシリーズの前の本「参加型開発の再検討」ほどの不統一性はなく、よくまとまっていると思います。
「エンパワーメントは目的か手段か」なんていう、相変わらずの議論から抜けていないところは「惜しい」のですが、開発協力におけるエンパワーメントについて学びたい方には、現在一番推薦できる図書だと思います。