チェスのことがよくわかる
★★★★☆
プロ中のプロ。中でも知的作業のプロがどのように決定力を養い、維持し、本番で力を発揮するのか知りたくて手にとった本。全て目的は果たせた。加えてチェスの小話やエピソードがいろいろ出てくるので知らない世界のことを知れて面白い。その昔、スーパーコンピュータと対戦して敗れ去り、手を上げてとんずらする姿をニュースでみたが、その人にこんな深い積み重ねや経験、英知があることを知って感慨深い。
良書で、なかなか読みごたえがあります。
★★★★★
いわゆる趣味コーナーに置かれているようなライトな個人エッセイやチェス対戦記ではなく、カスパロフ本人の意思決定法から人生観まで、詳細かつさまざまな切り口で書き綴ったかなり読みごたえのある一冊です。翻訳の質もいいほうだと思います。チェス世界王者の内面をのぞいてみたいという方にはかなりオススメです。
残念なのは、邦題だけ
★★★★★
他の方のレビューが大変に整っているので、あくまでも個人意見として書かせていただきます。
chessをはじめてから5年ほど経ちますが、まさに私が感じ続けていたchessを通した様々な思想が書かれており、尚且つ「勝負師」として強靭な精神を持ったカスパロフだからこその、強い裏づけのある本だと思います。
裏づけという意味で私は、宮本武蔵の五輪書と同等の意思と精神性のある本だとも感じています。
少なくとも私にとっては、絶対に手放したくない1冊です。
ただ、悔しいのはこの邦題です。
やはり主題はチェスなので、お手軽な啓発本というような体裁でないと日本では売れにくいのかも知れませんが、よりによって「○○力」「秘訣」というのは、残念な限りです。
非常にお勧めの一冊です。
★★★★★
マテリアル、時間、質を見極める、準備を怠らない、守破離、距離をとった視点で物事を捉えなおしてみる、負けられる間は負けてみる、勝った際の不手際をも反省する、基礎があってこそ直感が生きてくる。こんな事を学べました。
いかに人生はチェスに似ているか!
★★★★★
カスパロフのこの本の原題(の英語訳)は How Life Imitates Chess 『いかに人生はチェスに似ているか』です。『いかにチェスが人生に似ているか』ではなく、チェスを主体にしてしまうことにより、チェスをこよなく愛し、誇りに思っていることを表したかったのでしょうか。ということで、私はまず英語版に非常に惹かれましたので、日本語版も興味深く読ませていただきました。チェスプレーヤーもそうでない人も、賢い人生を送るためにお読みください。