当たりハズレの激しさピカイチの五百香先生。

どれだけ裏切られても、それでも、当たり作品の素晴らしさにいつもついつい手を出してしまう私…。

今回の作品は……可もなく不可もなく、と言った所。

読みごたえはあるし、雰囲気も嫌いではないけど、大事な所での決定打を欠く…そんな感じ。

何て言うか、シリーズ化でもしないと分かりにくい2人の関係に、少し違和感を感じたり、物足りなさを感じたり。

欲を言えば、2人の出会いをもう少し大事に書いて欲しかったなぁ、とか思ってしまう。

次巻を出す為にあえてさらっと書いているのかな?とか深読みしてたけど、続くのかは謎ですね。

作品全体の雰囲気は『キリング・ビータ』よりのサイコサスペンス。

この作家はこういったジャンルが本当に上手いと思う。

好き嫌いがあると思うけど、私は結構好きです。リアリズムよりエンターテイメントを重視ししている姿勢とか、『魅せる』事への割り切り方とかがすごく潔い。

また、キャラも良く描けてます。

結局の所、私は、彼女の描く受けと攻めの関係が大好きななんです。

というか、彼女の描く攻めが大好きなのです。

強さと弱さを合わせ持っていて、尚且つ、受けにメロメロ甘々な所とか。

なので、『キリング〜』のイーサンも、『ミステリアス〜』の浮名も大好きです。

そんな私に少しでも共感出来る方には、この作品をお勧めする事が出来ます。