メロディアスかつエモーショナルな歌を聞かせるフロリダ出身(その後、カリフォルニアに移住した)のポップ・パンク・バンド、イエローカードのメジャー・デビュー・アルバム。特徴は、そのラインナップにヴァイオリン奏者を擁していること。アイリッシュ調のヴァイオリンの音色とエモーショナルなメロディーの相性が抜群なのだ。
元々、フォーキーなアコースティック・バンドを目指していただけあって、時折聞かせるカントリー・ナンバーやアコースティック・ナンバーの出来もいい。イマドキのポップ・パンクなんて、どれも一緒でしょと思っている人にこそ聞いてもらいたい。03年のパンク・シーンを代表する1枚だ。(山口智男)