自分がどんな思いで、どんな戦略で、組織の中で脚本を書いてきたか、が分かる第一部。そして、脚本のエッセンスをまとめた第二部。最後に映画化されなかったものの、著者の思い入れの強いシナリオを一つだけ発表した第三部。どれも、短いながらも得るところの多い文章。
以下、第2部の「秘伝 シナリオ骨法10箇条」から抜粋。卑近ながら、私はこれを仕事上のプレゼンテーションのチェックポイントに応用しています。
■骨法その一「コロガリ」
「英語で言えばサスペンス。」「展開の妙を言う。」
■骨法その2「カセ」
「運命」「宿命」「ドラマの楽しさは畢竟、『アヤ』にあるのだが、『アヤ』を生むのは適切な『カセ』であることを忘れてはいけない。
■骨法その3「オタカラ」
何者にも代え難く守るべきものであり、主人公に対抗する側はそうさせじとする、葛藤の具体的な核のことである。
■骨法その4「カタキ」
敵役
■骨法その五「サンボウ」
「武智光秀(明智光秀)が、、、不意に三方を逆さに打ち返し、『敵は本能寺にあり!』と叫ぶ場面に由来する。」「『正念場』ともいう。」「主人公が、、、運命(宿命)に立ち向かう決意を示す地点」
とにかく、面白くて学ぶところの多い本です。ぜひ一読を。