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原発・正力・CIA―機密文書で読む昭和裏面史 (新潮新書)

価格: ¥778
カテゴリ: 新書
ブランド: 新潮社
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変人堂 ★★★★☆
 1954年3月1日、第五福竜丸事件をきっかけにして、日本国内で大きな反核兵器・反米運動のうねりが起こります。日本への核兵器配備および原子力発電の売り込みも視野に入れて、何とかして日本の反米・反核ムードを沈静化させたいと考えるアメリカ政府。そしてその意図を受けてCIAが日本における行動を開始します。一方、総理大臣の椅子を狙う讀賣新聞社主・正力松太郎、しかし彼には政治キャリアも資金源もありません。財界や政界への影響力、政治資金や派閥を手にするための切り札として、彼が目をつけたのが原子力発電です。CIAは讀賣新聞という巨大メディアを支配する正力松太郎に目をつけ世論の懐柔を依頼し、正力はその見返りとして原発建設に関する全面的協力を要求。以後、この両者が時には協力し、時には相手を利用し、時には反目しながら、″核″を受け入れるムードづくり+原発導入を推進していくことになります。その過程や結果については、本書をご一読ください。両者によるしぶとくハードな交渉の様子は、まるで小説の世界のようです。