ソングライターとしてすでに熟練の域に達しているサンスは(リッキー・マーティンやアレシャンドレ・ピレスの最新アルバムに曲を提供)、キューバのミュージシャン、ルロ・ペレスと共同で本作のプロデュースにあたった。本作の新鮮で歯切れのよいサウンドは、この新たな顔合わせによるところが大きい。フラメンコの魅力的なリズムはそのままに、ロック、土臭いオーケストレーション、さらにはラップがミックスに加わり、その大部分は素晴らしい成果を見せている。ファースト・シングルになったタイトル・トラックは、安定したパーカッションとヴォーカルにサポートされて、徐々に熱気をはらんでいく。
また、2か国語で歌われる「Try To Save Your S'ong」では、サンスが楽しそうにヒップ・ホップに挑戦している。とはいえ、サンスのレパートリーを象徴するのは、やはりラブ・バラードと社会派的なテーマだ。その両方を満載した本作は、昔からのファンを満足させるばかりか、新たなリスナーの注目も集めることだろう。(Joey Guerra, Amazon.com)