子供の成長とは早いものと実感する物語
★★★★★
今回も優しい温かな話でした。
今回は、子供達の恋が主軸。
長男、次男の恋が実っていきます。
逆に、子供の成長に伴い、家の中が少し寂しくなる様が
優しく描かれています。
今回も期待通りの一冊でした。
子どもの成長の喜びと寂しさ
★★★★☆
江戸時代。
鷹狩をつかさどる「お鳥見役」には、幕府隠密の裏の仕事もあった。
そんなお鳥見役の妻である珠世と、一家の
地道であたたかな生活を描いたシリーズ、4作目。
今回のお話では、珠世の長男・久太郎と久之助がメインのお話です。
それぞれの仕事、縁談、恋の悩み。
そしてそんな息子を見守る珠世の姿が、静かなトーンで描かれています。
子どもの成長を喜ぶ気持ちと、
家の中から子どもの声が消え、寂しい気持ち。
嫁いだ娘を気遣う気持ち。
母親としての珠世の気持ちに同化し、
またその見守り方、手の貸し方の賢さに教えられるお話です。
丁寧に描かれる日常と過ぎ行く日々の大切さが
身にしみます。
シリーズの転機となるラブストーリーの成就
★★★★★
久太郎、久之助兄弟の恋がメインテーマ。
甘い甘い一冊です。
それぞれの相手役(恵以、綾)の性格がしっかり描かれていて、
読み応えがあります。
タイトルとなった「狐狸の恋」の章、
これぞ諸田タッチ。
エロスの匂いと爽やかさが並立しています。
本シリーズは今後子ども達の家族へ中心が移っていく予感がします。
お勧めです。